※この記事は MarketChameleon 非公式の日本語教育ガイドです。MarketChameleon 社が発行・推奨・スポンサーしているものではありません。掲載しているスクリーンショットは操作説明の目的でのみ使用しています。

オプション取引においてATM(アット・ザ・マネー)ストラドルは、ボラティリティを売買する代表的な戦略のひとつです。しかし「ストラドルを買うべきか、売るべきか」を判断するには、その銘柄のストラドルが過去にどのようなパフォーマンスを示してきたかを把握することが不可欠です。
MarketChameleonのWeekly ATM Straddle Tracker(週次ATMストラドルトラッカー)は、特定の銘柄について、月曜朝にストラドルを建てた場合に火曜・水曜・木曜・金曜末の各時点でどれだけ価値が変化したかを、過去数週間にわたって記録・集計できるツールです。本記事では、SPYを例に取りながら、この機能の読み方と実践的な活用法をステップごとに解説します。
勝率・平均損益・ホールディング期間ごとの比較など、データドリブンにストラドル戦略を評価したい方にとって、すぐに使える実践的な内容となっています。
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この記事でわかること
- MarketChameleonでATMストラドルトラッカーを開く手順
- 週次ストラドルパフォーマンス表の読み方(保有期間別・週別の損益率)
- ロング/ショートそれぞれの観点から勝率・傾向を評価する方法
ご注意
本記事はMarketChameleonの使い方を解説する目的で作成しています。投資判断はご自身の責任で行ってください。
ATMストラドルとは何か?なぜ「傾向の測定」が重要なのか
ATM(アット・ザ・マネー)ストラドルとは、同じ原資産・同じ限月・同じ行使価格のコールとプットを同時に売買する戦略です。ロングストラドルなら「大きく動けば利益」、ショートストラドルなら「動かなければ利益」というボラティリティに対するポジションを取ります。
重要なのは、ATMストラドルの価格はインプライド・ボラティリティ(IV)を直接反映している点です。IVが実際の動きを過大評価している局面では、ストラドルは時間とともに価値を失いやすく(ショートに有利)、逆に過小評価している局面ではストラドルが膨らみます(ロングに有利)。この傾向を過去データから客観的に把握するのが、Weekly ATM Straddle Trackerの役割です。
Weekly ATM Straddle Trackerの開き方
MarketChameleonのトップページから、以下の手順でSPYのATMストラドルトラッカーにアクセスできます。
実際の手順
- 検索ボックスにティッカーを入力:画面上部の検索欄に「SPY」と入力し、SPYのメインサマリーページを開きます。
- 左側メニューから「Tools」をクリック:画面左のナビゲーションメニューを展開し、「Tools」を選択します。
- 「At The Money Straddle」をクリック:ツール一覧の中から「At The Money Straddle」を選択すると、週次ストラドルのパフォーマンス詳細画面が開きます。
- メニューを最小化して画面を広げる:左メニューを折りたたむことで、データテーブルをより広く確認できます。
💡 活用のヒント
データの取得開始時刻は「月曜日の午前10時」に設定されています。これは市場オープン直後(9:30〜10:00)のビッド・アスク・スプレッドが広く、価格が安定しないためです。実際の取引でも、オープン直後ではなく少し時間を置いてからエントリーする習慣をつけると、より実勢に近い価格で執行できます。
パフォーマンス表の読み方
ATMストラドルトラッカーのメイン画面には、週ごと・保有期間ごとのストラドル損益率がテーブル形式で表示されます。以下はSPYの実際のデータを例にした解説です。
テーブルの構造
各行が「対象週(Week of)」を表し、列が保有期間(エントリー日〜決済日)を表します。主な列の組み合わせは次のとおりです。
- 月曜→火曜末(Mon→Tue):月曜午前10時建て・火曜引けで決済
- 月曜→水曜末(Mon→Wed):同建て・水曜引けで決済
- 月曜→木曜末(Mon→Thu):同建て・木曜引けで決済
- 月曜→金曜末(Mon→Fri):同建て・金曜引けで決済(週全体)
- 火曜→水曜末、火曜→木曜末など:中途エントリーの保有期間も確認可能
具体的なデータ例(2025年2月9日週・SPY)
2月9日の週を例にすると、月曜にATMストラドルを建てた場合の各保有期間での損益は次のように記録されています。
- 月曜→火曜末:−15%(ストラドルの価値が15%下落)
- 月曜→水曜末:−30%(さらに下落)
- 月曜→木曜末:−9%(一部回復。水曜比では大きく戻した)
- 月曜→金曜末:−19%(週全体では19%の損失)
- 火曜→木曜末:+89%(火曜引け後にエントリーすれば大幅プラス)
- 火曜→金曜末:+83%
この例から、月曜エントリーはプレミアム売りに有利だった週であり、一方で火曜以降のエントリーはロングに有利な動きがあったことが読み取れます。週内の曜日によって有利不利が大きく変わることがわかります。
別週との比較(2月2日週・SPY)
同じく2月2日の週では、同一の保有期間で全く異なる結果が出ています。
- 月曜→火曜末:−11%
- 月曜→水曜末:+2%
- 月曜→木曜末:+64%
- 月曜→金曜末:−85%(木曜の大幅上昇後、金曜に急反落)
このように、週によって結果は大きく異なります。だからこそ、単一週の結果ではなく複数週にわたる集計(サマリー統計)を見ることが重要になります。
サマリー統計:勝率と傾向の把握
テーブルの下部または別セクションには、全観測期間を集計したサマリー統計が表示されます。ここでは保有期間ごとの「勝率(Win Rate)」や平均損益を確認できます。
ロングサイドからの評価例
たとえば「月曜→火曜末」の保有期間について、ロングストラドルの視点で見ると:
- 勝率:約18%(全観測週のうち、ストラドルが値上がりしたのは18%のみ)
- 残り約82%の週ではストラドルが値下がり(=ショートサイドに有利)
これは、SPYのATMストラドルを月曜午前に買って火曜引けで売る戦略は、過去の傾向として非常に勝率が低いことを示しています。逆にショートストラドル(プレミアム売り)のアプローチが有効だった可能性を示唆しています。
💡 活用のヒント
勝率が18%というのは「ロングで稼ぐのが難しかった」ことを意味しますが、勝った18%の週での利益幅も必ずご確認ください。少数の大勝ちが全体の期待値をプラスに引き上げているケースもあります。勝率だけでなく、平均損益・最大損失・最大利益を組み合わせて総合的に評価することが重要です。また、観測期間中にホリデーが含まれる週はデータが欠損する場合があるため、サンプル数も合わせて確認しましょう。
どのように戦略判断に活かすか
Weekly ATM Straddle Trackerのデータは、次のような実践的な問いに答えるために活用できます。
- 「この銘柄のIVは過去に実現ボラティリティを上回る傾向があるか?」→ショートストラドルの検討根拠
- 「週の後半になるほどストラドルが膨らむ傾向があるか?」→エントリー曜日の最適化
- 「月曜エントリーより火曜エントリーの方が有利な傾向はあるか?」→保有期間の設計
- 「直近の相場環境(例:高ボラ局面)では過去の傾向が通用しているか?」→足元データとの照合
過去の傾向は将来を保証するものではありませんが、根拠のあるアプローチを構築するための出発点として非常に有効です。SPY以外にも、個別株やETFで同様の分析を行うことで、銘柄ごとの特性把握に役立てられます。
よくある質問(FAQ)
Q. 週次ATMストラドル・トラッカーはどこから開きますか。
A. 画面上部の検索欄にティッカー(例:SPY)を入力して銘柄のサマリーページを開き、左側メニューの「Tools」から「At The Money Straddle」を選択します。左メニューを折りたたむと、データ・テーブルをより広く確認できます。
Q. データの取得開始時刻が月曜午前10時に設定されているのはなぜですか。
A. 市場オープン直後の9時30分から10時はビッド・アスク・スプレッドが広く、価格が安定しないためです。実際の取引でもオープン直後を避けて少し時間を置いてエントリーすると、より実勢に近い価格で執行しやすくなります。
まとめ
Weekly ATM Straddle Trackerでは、月曜午前10時建てのATMストラドルが保有期間別・週別にどのような損益率を示したかを確認できます。SPYの例では月曜→火曜末のロング勝率が約18%であり、勝率に加えて利益幅やサンプル数も併せてご確認ください。
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まとめ
- MarketChameleonのWeekly ATM Straddle Trackerでは、特定銘柄のATMストラドルが週次でどのようなパフォーマンスを示したかを、保有期間別・週別に詳細確認できる
- データは月曜午前10時建てを基準とし、火曜・水曜・木曜・金曜末の各時点での損益率を記録。中途エントリーの期間比較も可能
- サマリー統計(勝率・平均損益)を複数週にわたって集計することで、ロング/ショートどちらが有利な傾向にあるかを客観的に評価できる
- SPYの例では「月曜→火曜末」のロング勝率が約18%と低く、短期プレミアム売りの優位性が示唆されていた
- 勝率だけでなく利益幅・サンプル数・最近の相場環境との照合を組み合わせて、総合的に判断することが重要
参考動画:Weekly ATM Straddle Tracker | Measuring Option Premium Tendencies(オプショントレード普及協会)