Market Chameleonの「Compare Expirations」の使い方|複数満期のIVスキューを重ねて歪みの形を読む

※この記事は MarketChameleon 非公式の日本語教育ガイドです。MarketChameleon 社が発行・推奨・スポンサーしているものではありません。掲載しているスクリーンショットは操作説明の目的でのみ使用しています。

同じ銘柄でも、権利行使価格や満期によってIV(インプライド・ボラティリティ)の歪み方は変わりますが、1つの満期だけを見ていても、それが通常の形か一時的な歪みかは判断できません。

Market Chameleonの「Volatility → Skew」ページにある「Compare Expirations」タブは、複数の満期のIVスキューを1枚のグラフに重ねて比較できる画面です。本記事では、SPYを例に、複数満期のスキューを重ねて歪みの形を比較する手順をご紹介します。

この記事でわかること

  • Compare Expirationsタブで何が見られるか
  • 権利行使価格(By Strike)とデルタ(By Delta)、2つの見方の違い
  • 複数満期を重ねて比較する実際の手順
  • スキューの形から読み取れること・読み取れないこと

Compare Expirationsタブとは

Market Chameleonで銘柄(例: SPY)を検索し、左メニューの「VOLATILITY」→「Skew」を開きます。ページ上部には4つのタブが並んでおり、そのうち「Compare Expirations」を選ぶと、右側に表示される満期一覧からチェックボックスで複数の満期を選び、それぞれのIVスキュー曲線を同じグラフ上に重ねて表示できます。

Market ChameleonのVolatility SkewページのCompare Expirationsタブ画面
Volatility → Skew → Compare Expirationsで複数満期のIVスキューを重ねて表示できる

グラフの横軸は権利行使価格(Strike)、縦軸はインプライド・ボラティリティです。曲線は基本的に右肩下がりになり、株価より低い権利行使価格(下側のプット)ほどIVが高く、株価より高い権利行使価格(上側のコール)ほどIVが低いという、株価指数連動ETFに典型的な形が現れます。

実際に複数満期を重ねてみる

SPYで直近3つの満期(2026年7月17日・7月20日・7月21日)を選んで重ねると、次のような違いが見えます。

SPYの3つの満期のインプライド・ボラティリティ・スキューを重ねたグラフ
2026年7月17日・7月20日・7月21日満期のIVスキューを重ねた状態。権利行使価格が上がるほどIVが下がる右肩下がりの形が見える
  • 7月17日満期(青線・ATM IV 8.9、前日比 -22%):直近の満期のため他の2本より下に位置し、直近の変動率低下(IVの急低下)を反映している。
  • 7月20日満期(黄線・ATM IV 11.9、前日比 +4%)7月21日満期(紫線・ATM IV 11.9、前日比 +9%):ほぼ重なって推移しており、隣接する満期同士でスキューの形が近いことが確認できる。

この「満期が近いのに1本だけ形が違う」状態を見つけることが、Compare Expirationsタブの本来の使い道です。1つの満期だけを見ていては気づけない、満期間のズレや急な変化にすぐ気づけます。

By Strike と By Delta の使い分け

グラフ下の「Toggle Display: By Strike | By Delta」で、横軸を権利行使価格からデルタに切り替えられます。権利行使価格ベースだと株価水準が違う銘柄同士や、満期が離れて権利行使価格の刻みが変わる比較では曲線がずれて見えることがありますが、デルタベースに揃えると「25デルタのプットのIV」のように、ポジションのリスク特性が近い点同士を横比較しやすくなります。満期同士の形をフェアに比べたいときはデルタ表示、実際にどの権利行使価格が歪んでいるかを見たいときはストライク表示、と使い分けるのがおすすめです。

使う前に知っておくこと

  • 表示されるIVは15分遅延データです。発注直前は証券会社側の気配値を必ずご確認ください。
  • スキューの形は「その銘柄・その日の需給」を映した結果であり、将来の値動きを保証するものではありません。形が歪んでいるからといって、それだけで売買判断をするのは危険です。
  • 満期が近いオプションほど残存日数が短く、IVの変化率(%表示)が実際の水準以上に大きく見えることがあります。ATM IVの絶対値も併せてご確認ください。

1つの満期のスキューだけを眺めて「高い」「低い」と判断するのではなく、隣接する満期と重ねて初めて見える違いがあります。Compare Expirationsタブは、そのひと手間を数クリックで済ませてくれる画面です。

よくある質問(FAQ)

Q. By Strike と By Delta はどう使い分けますか?
A. 実際にどの権利行使価格が歪んでいるかを見たいときはBy Strike、満期同士の形をフェアに比べたいときはBy Deltaです。デルタ表示なら「25デルタのプット」のようにリスク特性が近い点同士を横並びで比較できます。

Q. スキューが歪んでいたら売買のサインですか?
A. いいえ。スキューの形は「その銘柄・その日の需給」を映した結果であり、将来の値動きを保証しません。形だけで判断せず、Option ChainのIV Skewタブで前日比の変化も合わせてご確認ください。

まとめ

複数満期のIVスキューを1枚に重ね、「その満期だけ形が違う」ズレを見つけるのがCompare Expirationsタブです。より基本的な画面の見方はMarket Chameleonの使い方(最初に見る画面)、ツール全体の地図は使い方【全体マップ】も合わせてどうぞ。

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※この記事は投資助言ではなく、根拠ある情報提供として書いています。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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