※この記事は MarketChameleon 非公式の日本語教育ガイドです。MarketChameleon 社が発行・推奨・スポンサーしているものではありません。掲載しているスクリーンショットは操作説明の目的でのみ使用しています。

オプション戦略の有効性を「感覚」ではなく「データ」で検証したいと思いませんか?MarketChameleonのStraddle & Wing Backtest機能を使えば、ATM(アット・ザ・マネー)ストラドルや25デルタのコール・プットを1週間単位で組んだ場合の過去パフォーマンスを、銘柄ごとに素早くスクリーニングできます。
本記事は、守屋史章氏(オプショントレード普及協会/株式会社M&F Asset Architect)によるMarketChameleon解説動画をもとに構成しています。ストラドルの買い・売りそれぞれの視点から実際の画面操作を追いながら、「どの銘柄でどの戦略が統計的に優位か」を見つけるプロセスをていねいに紹介します。
さらに応用として、配当貴族ETFを使ったキャッシュセキュアドプット(現金担保プット売り)への活用法も解説。「下がってきたら買ってもいい」と思える銘柄で、勝率の高いアウトオブザマネーのプットを売り続けるアプローチは、中長期の資産形成にも組み込みやすい戦略です。
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この記事でわかること
- Straddle & Wing Backtestの画面構成とフィルター設定の方法
- ATMストラドル・25デルタコール/プットの買い・売りを週次で比較する手順
- デルタヘッジ(ニュートラル設定)の意味と実際の損益への影響
- 配当貴族ETFを使ったキャッシュセキュアドプット戦略への応用
ご注意
本記事はMarketChameleonの使い方を解説する目的で作成しています。過去の統計データは将来の利益を保証するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
Straddle & Wing Backtestとは
Straddle & Wing Backtestは、MarketChameleonの銘柄スクリーニング機能のひとつです。「Week by Week」つまり1週間ごとにATMストラドルを組んだ場合、または25デルタのコール・プットをそれぞれ買った・売った場合の過去パフォーマンスを一覧で確認できます。
個別銘柄のオプション戦略を手動でバックテストするのは非常に手間がかかりますが、このツールを使えば複数銘柄を一括でスクリーニングし、勝率・平均リターン・最大リターンなどを比較することができます。
画面の見方:主要フィルターの設定
オプションボリューム(流動性の確保)
スクリーニングの最初のフィルターはオプションの出来高です。守屋氏は「1,000枚程度はあった方が望ましい」と説明しています。流動性が低い銘柄では、実際に注文を出しても希望価格で約定しないリスクがあります。
ビッド・アスクスプレッド(売り買い気配の幅)
スプレッドが広すぎると、実際の取引コストが膨らみます。MarketChameleonではスプレッドの上限を設定するフィルターが用意されています。実運用を想定する場合は、スプレッドが狭い銘柄に絞り込むことをおすすめします。
ストラテジーの選択
対象となるストラテジーは以下の3種類です:
- ATMストラドル:コールとプットを同じ権利行使価格で両建て
- 25デルタコール:アウトオブザマネーのコールの買い・売り
- 25デルタプット:アウトオブザマネーのプットの買い・売り
最低試行回数と勝率の設定
統計的な信頼性を確保するため、「最低12回以上の過去データがある銘柄」に絞るのが守屋氏のアドバイスです。勝率については、最初は90%以上で検索すると結果が少ないため、80%以上を目安にするとスクリーニング結果が増えます。
デルタヘッジ(ニュートラル設定)の意味
ATMストラドルは、コールとプットを両方買うためデルタはほぼゼロに近い状態から始まります。ただし株価が動くにつれてデルタは変化します。
- Unhedged(アンヘッジ):最初の組み入れ時のみデルタを確認し、その後は調整しない
- Neutral(初回のみ調整):組み入れ時に株数を少数株売買してデルタをゼロに揃える
- Daily(毎日調整):デルタが変化するたびに毎日株を売買してニュートラルを維持する
デルタヘッジを行うことで方向性リスクを取り除き、純粋にボラティリティの変化から利益を狙う構造になります。ただし毎日の調整はオペレーション負荷も高く、スキルが必要です。
実際の手順
- MarketChameleonにアクセスし、Straddle & Wing Backtestページを開く:メニューからスクリーナー系の機能を選択します。
- オプションボリュームを設定する:「Over 1,000」など最低限の流動性基準を入力します。
- ストラテジーを選択する:ATMストラドル、25デルタコール、25デルタプットから目的に合ったものを選びます。
- 最低試行回数と勝率フィルターを設定する:「12回以上・勝率80%以上」を目安に設定します。
- スクリーニング結果を確認する:勝率・平均リターン・最大リターンなどの列を比較して候補銘柄を絞り込みます。
- 「View」ボタンで週次の詳細データを確認する:銘柄ごとに過去の各週の株価・権利行使価格・プレミアム・損益が一覧で表示されます。
- デルタヘッジ設定を変更して比較する:Unhedged・Neutral・Dailyそれぞれの条件で損益がどう変わるかを確認します。
💡 活用のヒント:週次詳細データの読み方
「View」ボタンを押すと表示される週次データでは、「スポットプライス(株価)」「権利行使価格」「受け取ったプレミアム」「満期時の価値」「損益」が一行ずつ確認できます。例えば、プレミアムとして$3.32受け取り、満期時に$0.135まで減価すれば差額の$3.18が利益です。数字を追うことで、相場が動かなかった週と大きく動いた週の違いが直感的に把握できます。
買い戦略と売り戦略:どちらを選ぶか
ストラドル売りの魅力とリスク
動画内でCBOE(シカゴ・オプション取引所)の事例として紹介されているように、ATMストラドルの売りは「相場がほぼ動かなかった週」に大きな利益を生みます。$3.32受け取ったポジションが$0.135まで減価すれば、$3.19の利益です。過去の週次データを見ると、多くの週で利益が出ています。
ただし守屋氏が強調するように、オプション売りは非常にリスクが高い戦略です。相場が大きく動いた際の損失は青天井になり得るため、ヘッジのスキルと資金管理の知識が不可欠です。
ストラドル買いの特徴
テスラ(TSLA)を例に挙げると、1週間で$6,585を投資し、相場が約$100下落したことで受け取りが$10,000を超えた週もあります。一方で、株価がほとんど動かなかった週には支払ったプレミアムをほぼすべて失うケースもあります(損失率92%超)。
買い戦略は最大損失がプレミアム支払額に限定される一方、大きく動く局面では高いリターンが期待できます。平均リターン46%・最大リターン300%超という統計が出ている銘柄もあり、比較的取り組みやすい選択肢です。
⚠️ 過去データの扱いに注意
直近12回の勝率が高くても、それが今後も続く保証はありません。守屋氏も「最近の調子がいいだけ」という可能性を示しています。過去の統計はあくまで参考情報として活用し、ポジションサイズや損切りラインを事前に設定したうえで取り組むことが重要です。
応用:配当貴族ETFでキャッシュセキュアドプット
Straddle & Wing Backtestはストラドル以外の用途にも応用できます。守屋氏が紹介しているのは、配当貴族銘柄(Noble ETF)を対象に25デルタプットを売るキャッシュセキュアドプット戦略です。
この戦略の考え方は以下のとおりです:
- 「ここまで下がれば買ってもいい」と思える銘柄を事前に選定する
- その株価水準付近の25デルタ(アウトオブザマネー)プットを売り、プレミアムを受け取る
- 株価が下がらなければプレミアムをそのまま利益にする
- 権利行使されて株を取得した場合は、カバード・コールで逃げるなど次の戦略につなぐ
例として、株価$114に対して権利行使価格$112のプットを売り$0.47のプレミアムを受け取るポジションが紹介されています。配当貴族という安定性の高い銘柄群で、かつ勝率100%の過去実績を持つ銘柄を選ぶことで、リスクを抑えた運用が期待できます。
💡 キャッシュセキュアドプットの使いどころ
「この会社の株を$X以下なら長期保有したい」という銘柄リストを事前に作っておくと、Straddle & Wing Backtestで「その価格帯のプットを売った場合の過去勝率」をすぐに確認できます。感情的なエントリーを防ぐ意味でも、データに基づいた銘柄選定は有効です。
よくある質問(FAQ)
Q. スクリーニング時のフィルターはどの水準を目安に設定しますか。
A. オプション出来高は1,000枚程度はあった方が望ましいとされ、ビッド・アスクスプレッドは上限を設定して狭い銘柄に絞ることが推奨されています。統計的な信頼性の確保には最低12回以上の過去データがある銘柄に限定し、勝率は90%以上では結果が少ないため80%以上を目安にすると候補が増えます。
Q. デルタヘッジの3つの設定はどのように異なりますか。
A. Unhedgedは組み入れ時のみデルタを確認しその後は調整しない設定、Neutralは組み入れ時に株数を売買してデルタをゼロに揃える設定、Dailyはデルタが変化するたびに毎日調整してニュートラルを維持する設定です。ヘッジにより方向性リスクを除けますが、毎日の調整は負荷が高くスキルが必要です。
Q. キャッシュセキュアドプットへの応用はどのように行いますか。
A. 「ここまで下がれば買ってもよい」と思える銘柄を事前に選定し、その株価水準付近の25デルタ・プットを売ってプレミアムを受け取ります。株価が下がらなければプレミアムが利益となり、権利行使されて株を取得した場合はカバード・コールにつなぐ流れです。記事では株価114ドルに対し権利行使価格112ドルのプットを売り、0.47ドルを受け取る例が紹介されています。
まとめ
Straddle & Wing Backtestは、ATMストラドルや25デルタのコール・プットを1週間単位で組んだ場合の過去パフォーマンスを銘柄横断で比較できる機能です。ボリューム・スプレッド・試行回数・勝率のフィルターで候補を絞り、デルタヘッジ設定による損益特性の違いも検証できます。
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この記事で紹介したStraddle & Wing BacktestはすべてMarketChameleonで確認できます。
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まとめ
- Straddle & Wing Backtestは1週間単位でATMストラドルや25デルタオプションの過去パフォーマンスを銘柄横断でスクリーニングできるツール
- フィルター設定(ボリューム・スプレッド・試行回数・勝率)を組み合わせることで、統計的に優位な銘柄・戦略の候補を絞り込める
- デルタヘッジの設定(Unhedged/Neutral/Daily)により、同じストラドルでも損益特性が変わることを理解しておく
- ストラドル売りは高勝率だがリスクが高く、ヘッジスキルが必要。買いは損失限定で比較的取り組みやすい
- 配当貴族銘柄への25デルタプット売り(キャッシュセキュアドプット)への応用で、中長期目線の資産形成と組み合わせることも可能
- 過去の統計は将来を保証しないため、あくまで参考情報として活用し、リスク管理を徹底することが重要
参考動画:market chameleonを使い1週間でストラドルを組むStraddle & Wing Backtestの使い方(オプショントレード普及協会)