Market Chameleonの「IV Term Structure」の使い方|満期別のIVを比べて期近・期先の歪みを読む

Market ChameleonのImplied VolatilityページのIV Term Structureタブ画面

※この記事は MarketChameleon 非公式の日本語教育ガイドです。MarketChameleon 社が発行・推奨・スポンサーしているものではありません。掲載しているスクリーンショットは操作説明の目的でのみ使用しています。

同じ銘柄でも、30日物と120日物のオプションでIV(インプライド・ボラティリティ)が同じとは限りません。この「満期によるIVの違い」を可視化するのが、Market Chameleonの「IV Term Structure」タブです。

本記事では、SPYの実データを使って、期近・期先のIVを比較する手順をご紹介します。

この記事でわかること

  • IV Term Structureタブのアクセス方法
  • 30・60・90・120日物のIVを重ねて見る「Volatility」ビューの読み方
  • 満期間の差分だけを抜き出す「Difference」ビューの読み方
  • 期近・期先のIV差が意味すること

IV Term Structureタブとは

Market Chameleonで銘柄(例: SPY)を検索し、左メニューの「VOLATILITY」→「Implied Volatility」を開きます。ページ上部には「Historical IV -vs- Realized」と「IV Term Structure」の2つのタブがあり、後者を選ぶと、満期の長さが異なる複数のIV(限月構造)を比較できる画面に切り替わります。

Market ChameleonのImplied VolatilityページのIV Term Structureタブ画面
VOLATILITY → Implied Volatility → IV Term Structureで、30・60・90・120日物のIVを重ねて表示できる

メインのチャート「IV Constant Maturity(30-, 60-, 90-, 120-Day)」では、常に「残存30日」「残存60日」「残存90日」「残存120日」相当のIVを一定間隔で計算し直した4本の線が、過去の推移として表示されます。たとえばこのSPYの例で、ある日(10月23日)の値を見ると、IV30が13.7、IV60が14.4、IV90が15.1、IV120が15.7と、満期が長くなるほどIVが高くなる「右肩上がり」の並びになっています。これは一般的な株価指数連動ETFで見られる典型的な形(コンタンゴ)で、先の限月ほど不確実性を高く織り込んでいることを示します。

Differenceビューで差分だけを見る

チャート上部の「View: Volatility | Difference」で、表示を「Difference」に切り替えると、IV60-IV30・IV90-IV30・IV120-IV30という30日物を基準にした差分だけを抜き出したグラフになります。

SPYのIV60-IV30・IV90-IV30・IV120-IV30の差分推移グラフ
View: Differenceに切り替えると、30日物との差分だけを抜き出して確認できる。0より上=期先のIVが期近より高い状態

上記の10月23日の例で言えば、IV60-IV30は+0.7、IV90-IV30は+1.4、IV120-IV30は+2.0となり、期先ほど差が開いていく形です。差分がプラス圏で推移している間は「期先のIVが期近より高い=通常のコンタンゴ」、逆にゼロを割り込んでマイナスになると「期近のIVが期先を上回る=バックワーデーション(逆転)」の状態で、決算や重要イベントを直前に控えた銘柄で一時的に見られることがあります。このSPYのグラフでも、2026年3月・4月にかけて差分が一時マイナス圏まで急落している場面があり、その時期に短期のボラティリティが急上昇(期近が期先を上回る状態)していたことが読み取れます。

Current Term Structureで「今の形」だけを見る

チャートの下には「Current Term Structure」というグラフもあり、横軸を残存日数(# Days Out)、縦軸をIVとして、直近時点の期間構造だけを1本の曲線として表示します。「Compare: Previous Dates」で以前の日付と重ねられるため、「1ヶ月前と比べて期間構造の傾きがどう変わったか」まで視覚的に比較できます。

使う前に知っておくこと

  • 表示されるIVは15分遅延データです。発注直前は証券会社側の気配値を必ずご確認ください。
  • IV Term Structureは「満期による違い」、Skewツールは「同じ満期内での権利行使価格による違い」を見るものです。両者は別の軸を見ている点に注意してください。
  • 期間構造が逆転(バックワーデーション)しているからといって、それだけで売買のシグナルにするのは危険です。決算などの既知のイベントが理由であることも多く、背景の確認が必要です。

1つの満期のIVだけを見ていては気づけない「期近と期先、どちらが相対的に高いか」を数値とグラフで確認できるのが、IV Term Structureタブです。

よくある質問(FAQ)

Q. コンタンゴとバックワーデーションの違いは何ですか?
A. 期先のIVが期近より高い状態(右肩上がり)をコンタンゴ、逆に期近のIVが期先を上回る状態(右肩下がり)をバックワーデーションと呼びます。バックワーデーションは決算など既知のイベントを直前に控えた銘柄で一時的に見られることがあります。

Q. IV Term StructureとSkewタブは何が違いますか?
A. IV Term Structureは「満期の長さによるIVの違い」を、Skewタブは「同じ満期内での権利行使価格によるIVの違い」を見るものです。見ている軸が異なるため、両方を併用すると立体的にIVを把握できます。

まとめ

満期の長さによるIVの違いを、絶対値(Volatilityビュー)と差分(Differenceビュー)の両方から確認できるのがIV Term Structureタブです。同じ満期内の歪みを見たい場合はCompare Expirationsで複数満期のIVスキューを重ねる方法、プロテクションのコストを見たい場合はRisk Premiumの使い方も合わせてどうぞ。

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※この記事は投資助言ではなく、根拠ある情報提供として書いています。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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