Market Chameleonのインタラクティブ・チャートで決算またぎのストラドルを検証する手順|オプションチェーンと過去データで組み立てる

※この記事は MarketChameleon 非公式の日本語教育ガイドです。MarketChameleon 社が発行・推奨・スポンサーしているものではありません。掲載しているスクリーンショットは操作説明の目的でのみ使用しています。

決算をまたいで株を持つべきか、一旦手放すべきかは、多くの個人投資家が毎回悩むところです。

Market Chameleonの「インタラクティブ・チャート(決算チャート)」と「オプション・チェーン」を組み合わせると、過去の決算後の値動きと現在のオプション価格を突き合わせて、ストラドルを検証できます。本記事では、Penguin Solutions(PENG、旧SMART Global Holdings/SGH)を例に、その手順をご紹介します。

この記事でわかること

  • 決算またぎストラドルの基本と、なぜ「感覚で組む」と失敗しやすいか
  • インタラクティブ・チャートで過去の「予想変動 vs 実際の変動」を確認する手順
  • オプション・チェーンでATM(アット・ザ・マネー)のコール・プットを選び、ストラドルの片側ずつを見る手順
  • 理論値と市場価格を比べるときの注意点

決算またぎストラドルとは

ストラドル(Straddle)は、同じ満期・同じ権利行使価格のコールとプットを両方買う戦略です。決算発表後に株価が大きく動けば(上でも下でも)利益が出ますが、動かなければ両方のプレミアムを失います。つまり「株価が予想以上に動くかどうか」に賭ける戦略であり、勝敗を分けるのは「オプション価格に織り込まれた予想変動幅」と「実際の値動き」の差です。

まず「過去の決算でどれだけ動いたか」を確認する

Market Chameleon で対象銘柄のページを開き、左メニューの「決算」→「インタラクティブチャート」(Earnings Moves/決算チャート)を選びます。この画面では、過去の決算発表のたびにオプション市場が予想していた変動幅実際に株価が動いた幅を、四半期ごとに棒グラフで並べて確認できます。

Penguin Solutions(PENG)の決算チャート画面。過去8四半期の予想変動と実際の変動を比較した棒グラフ
PENGの「決算チャート」画面。予想変動幅(青)と実際の変動(緑・赤)を過去8四半期分並べて比較できる

例えばPENG(2023年にSMART Global HoldingsからPenguin Solutionsへ社名・ティッカーが分割・変更された銘柄)の直近データでは、過去8四半期の決算後の予想変動幅が平均±15.5%だったのに対し、実際の変動幅は平均15.1%。オプション市場は過去8回のうち75%の確率で変動幅を過大評価していた、という統計がそのまま画面に表示されます。「オプション価格は本当に動く分より高めに保険料を取っていることが多い」という傾向が、感覚ではなく数字で見える点がこの画面の価値です。

四半期フィルタを使えば特定の時期(例:Q4決算のみ)に絞り込むこともでき、季節性のある銘柄ではこの絞り込みが特に効いてきます。

オプション・チェーンでストラドルの片側ずつを見る

次に左メニューの「オプション」→「オプション・チェーン」へ進みます。ここでは満期日を選ぶと、その期間のコール(左側)とプット(右側)が、権利行使価格ごとの気配値(bid/ask)・出来高・インプライド・ボラティリティ(IV)・デルタと一緒に一覧表示されます。

PENGのオプション・チェーン画面。満期日ごとのコール・プットの気配値、IV、デルタが並ぶ表
PENGのオプション・チェーン。満期日を選ぶとその期間のコール/プットの気配値・IV・デルタが一覧できる

ストラドルを検討するときは、現在の株価に最も近い権利行使価格(ATM)の行を見つけ、コールの売買気配とプットの売買気配を足したもの=ストラドルの実質コストとして概算します。この合計額が、先ほどのインタラクティブ・チャートで見た「実際の平均変動幅」を上回っているなら、市場は過去の実績より大きな変動を織り込んでいる(保険料が割高)と読めます。逆に下回っているなら、相対的に割安に組める可能性がある、という見方です。

2つの画面を突き合わせる意味

この2つの画面は、片方だけ見ても判断材料としては弱いものです。オプション・チェーンの価格だけを見ても「高いか安いか」の基準がなく、インタラクティブ・チャートの過去データだけを見ても「今いくらで買えるか」が分かりません。「過去の実績」と「現在の値段」を突き合わせて初めて、割高・割安の判断材料になる——これがこの2画面を併用する理由です。

動画内の実演では、対象銘柄の決算発表日(市場閉場後)を確認したうえで、この手順でストラドルの妥当性を検討する流れが示されていました。銘柄・満期・権利行使価格・実際の価格は日々変わるため、必ず自分でページを開いた時点の数値をご確認ください。

使う前に知っておくこと

  • 「過去の変動幅」は将来を保証しません。 過去8四半期で過大評価が続いていたからといって、次回も同じ傾向になるとは限らない。決算内容・ガイダンス次第で過去のパターンが崩れることは普通にあります。
  • ストラドルは両方のプレミアムを払う分、コストが大きい戦略です。株価がほとんど動かなかった場合の最大損失(=支払ったプレミアム全額)を必ず事前に計算してください。
  • この記事で例に使ったPENGは、2023年にSMART Global Holdings(SGH)から社名・ティッカーが変更された銘柄です。古い決算資料やニュースを検索する際はSGH表記のものも混在するため、日付と紐づけてご確認ください。
  • 表示データには15分の遅延があります。実際の発注前には証券会社側の気配値を必ずご確認ください。

「なんとなく動きそう」で組むストラドルと、「過去8回中6回は市場が変動を過大評価していた」と分かった上で組むストラドルでは、同じポジションでも納得感がまったく違います。数字で裏を取ってから発注する——それだけで、決算またぎの立ち回りは変わってきます。

よくある質問(FAQ)

Q. 「予想変動幅を75%の確率で過大評価」とは、ストラドルは買わない方がいいという意味ですか?
A. 単純にそうとは言えません。過去8回でオプション市場が変動を高めに見積もる傾向があった、という統計です。ストラドルの「買い」は不利になりやすい局面が多いことを示しますが、銘柄・時期によって例外もあります。

Q. ストラドルの実質コストはどこで分かりますか?
A. オプション・チェーンで、現在の株価に最も近い権利行使価格(ATM)のコールとプットの気配値を足したものが概算のコストです。これが過去の平均変動幅を上回れば保険料が割高、下回れば相対的に割安に組める可能性がある、と読めます。

まとめ

「過去の実際の変動」と「今のオプション価格が織り込む変動」を突き合わせ、ストラドルの保険料が割高か割安かを数字で判断する画面です。より基本的な画面の見方はMarket Chameleonの使い方(最初に見る画面)、ツール全体の地図は使い方【全体マップ】も合わせてどうぞ。

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※この記事は投資助言ではなく、根拠ある情報提供として書いています。最終的な投資判断はご自身の責任でお願いします。

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